赤ちゃんのために知るべき妊娠中の貧血対策



ホルモン免疫栄養学です。



みなさん、「妊娠すると貧血になる」とよく聞きませんか?



妊娠すると、身体にさまざまな変化がおこります。

それは、胎児が大きくなっていくといううれしい変化もあれば、妊娠期において身体の不調となる変化もあり、その一つに、「貧血」があります

~妊娠すると貧血になりやすい~



では、どうして妊娠すると貧血になりやすいのでしょうか?



この記事では・・・

貧血のメカニズムについて

・妊娠中に貧血になりやすい理由について

妊娠前から行うべき対策方法



このあたりを紐解いていきたいと思います。



この記事を読むメリット

・妊娠中に貧血になりやすい理由についてわかる

妊娠前から行うべき正しい貧血対策方法がわかる




きっとあなたのお悩み解決に役立つと思いますので、ぜひ最後まで読んでみてください!



※この記事はホルモン免疫栄養学が監修しております。


1.貧血とは?

妊娠前に知っておきたい妊娠と貧血の関係



貧血とは簡単に言うと、血が薄い状態

血液は、「生きるために必要な栄養素や酸素を運ぶ道路」の役割を果たしています。

貧血で血が薄くなったり、ドロドロ血で流れが悪くなってしまうと、道路整備がきちんとできていない状態となり、栄養も酸素も上手く運ぶことができません。

~貧血は生きづらい~



また、血液検査で貧血と診断されていない方でも、慢性的に血液に必要な栄養素が不足すると、「隠れ貧血」といった状態になってしまいます。



隠れ貧血になると、美容や健康にとって必要な栄養素がうまく供給できずに、様々なお悩みにつながってしまいますので、「私は貧血じゃない!」と安心しては行けません!



※詳しくは「本当は怖い!隠れ貧血」の記事をご覧ください。

2.妊娠中に貧血になりやすい理由


妊娠するということは、胎児の分まできちんと栄養を摂らなければいけません。

胎児は胎盤からお母さんの血管をつないで栄養をもらい育っていきます。

つまり「お母さんの血液」が唯一の栄養補給源となっています。

~お母さんの血液の状態は赤ちゃんに引き継がれる~



そのため、妊娠することで母体の血液量がすさまじく増えます。

母体の血液量は、妊娠後必要量が増えて、妊娠中期~後期にかけては妊娠前と比べると約 30%~40%ほど増加するといわれております。

なので、血液の材料となる栄養素を十二分に確保する必要があるのですが、摂取量が追いつかないことで貧血の原因になってしまうのです。

「貧血大国・日本」 著書:山本佳奈より

貧血の主な原因である「鉄欠乏」に対して、先進国では様々な予防対策がおこなわれているのに、日本ではほとんど対策が行われていないのが現状。

「貧血大国・日本」 著書:山本佳奈より



ただでさえ、日本は「貧血大国」と言われるほど、妊娠期に関わらず貧血の多い国民ですので、より多くの方が妊娠をきっかけに貧血になりやすくなるというわけです。

とにかく妊娠するということは、血液にかかわる栄養素の必要量がとても増えていきます。

これから妊娠を迎える母体が貧血になっている場合ではないのです。

3.妊娠前から摂取したい栄養素



貧血と聞くと「鉄欠乏性貧血」といったイメージが強いと思いますが、「貧血=血液が薄い」状態ですので、血液に必要な材料全てが大切となります。

血液の材料は

・鉄

・亜鉛

・銅

・葉酸

・ビタミンB12

・たんぱく質



などが重要となってきますので、どれかが欠けてしまっていてもよくありません。

血液の必要量が増えるのだから、血液の材料全てにおいてきちんと確保していく必要があります。

a. 鉄の働き



血液の中で重要な役割を担っているのは「赤血球」という細胞です。



赤血球は酸素を運搬する役割を持ちます。

赤血球は「たんぱく質」「鉄」が材料として必要となります。


赤血球=酸素の運び屋さん



貧血の主な原因として「鉄不足」は有名ですよね。

鉄が不足してしまうと、赤血球の材料が不足して、上手く酸素が運べなくなってしまいます。

b. 亜鉛の働き


亜鉛は細胞分裂にかかわる栄養素です。



亜鉛が不足してしまうと、赤血球などの細胞もうまく増やすことができません。



血液の中で大切な赤血球を増やすためにも、亜鉛は欠かせない栄養素です。

c. 銅の働き


銅は体内で鉄を運ぶときに必要な栄養素です。



鉄がたくさんあっても、銅が不足することによってうまく使えなくなることもあります。



d. 葉酸の働き


葉酸は赤血球の形成に関与し、貧血の予防に重要な役割を果たします。

葉酸の不足は胎児の神経管閉鎖障害のリスクを高めることが知られています。

ちなみに胎児の神経系の発達は「妊娠4週〜6週頃」ですので、妊娠後ではなく、妊活時や妊娠する前の段階できちんと充足しておく必要があります。

e. ビタミンB12の働き


葉酸と同じように赤血球の形成に必要な栄養素です。

ビタミンB12は動物性食品に多く含まれ、吸収する際には胃の働きが重要となります。

ビーガンの方や胃の摘出をされている方などは特に注意が必要な栄養素です。

4.妊娠に備えて貧血対策に摂取したい食べ物



妊娠中の貧血対策には、鉄分や葉酸などの血液にかかわる栄養素をすべて補っていくことが大切です。

一般的には吸収率の良いヘム鉄を多く含む食べ物として、赤身の肉やレバー

非ヘム鉄を多く含む、貝類や魚介類、ほうれん草などが良く上げられます。



では

  • 「毎日レバー食べれますか?」
  • 「お肉ばかりで美容と健康を維持できますか?」



単品だと確かに鉄などの栄養素をたくさん摂れるかもしれませんが、大切なことは「継続的に摂れるか」です。

食事は食品ではなく、「食習慣」で考えていかなければうまく行きません。

私たちは食べたものでできています

5.注意したほうがいい鉄分の吸収を阻害するもの



妊娠中は鉄分の吸収を妨げる要素に注意することも重要です。以下は鉄分の吸収を阻害するものの例です。

鉄の吸収を妨げる要因

カルシウムを多く含む食品(例:乳製品)

リン酸を多く含む物(加工食品、卵など)

コーヒー、紅茶、タンニンを多く含む飲み物

食物繊維が豊富な食品(例:全粒穀物)



これらの食品や飲み物は鉄分の吸収を妨げる可能性があるため、適度な摂取に留意することが大切です。


6.妊活時から始める対策方法



ではどうすれば妊娠中の貧血を予防することができるのか?

a. 妊娠前から食習慣を整える

妊娠前に知っておきたい妊娠と貧血の関係



ポイントは「妊娠前から」食習慣を整えて備えておくことです。



特に葉酸は妊娠4週目~6週目で発達する神経系に必要な栄養素なので、妊娠の予定がある方はその前から気を付けておくことをおすすめします。

妊娠後に頑張って食事を整えようとしても、つわりなどで食事が摂れない方もいらっしゃいます。

そんなときも事前に備えておけば、少し安心できますよね!

b. サプリメントを選ぶ

サプリメント



基本的には、食事が私たちのベースとなっています。
しかし、美容や健康維持を考えたときに、なかなか食事だけでは補え切れないところがあります。


特に、妊娠期における血液の必要量の増加はすさまじいので、サプリメントという選択肢も必要となる場合があります。


基本は「食事が8割、サプリメントが2割」と考えております。


~サプリメントは巷にたくさんあふれている~



サプリメントはどれでもいいわけではありません。
血液の材料は鉄だけではありませんので、そのほかの栄養素とのバランスが大切となります。


そして、人によってその必要量であったりライフスタイルはバラバラです。


お薬ではないので、自分にあったサプリメントはどういったものなのか?
知る必要があるのです。ではどうすればよいのでしょうか?


c. カウンセリングを受ける

カウンセリングシート


より効率的にアプローチをかけていくためには、「カウンセリング」をしてもらうことが重要です。

体質、食習慣、生活環境など、同じ人はいないため、体質改善はその方に合ったアプローチの仕方などをカウンセリングから見極めて、対策を考えていくことでお悩みの改善に近づくことができます。

特に、2人分の命を維持する妊婦さんは、より自分の体のことを知っておく必要があります!

ホルモン免疫栄養学

ホルモン免疫栄養学では、美容と健康のお悩みに適したアプローチができ、体質改善につなぐことができる「体質改善プランナー」を養成するセミナーを開催させていただいております。

ホルモン免疫栄養学とは
「体質改善」を目的とした美容の現場で培った実績と生化学、栄養学的なメソッドを組み合わせて考えられた学問



受講生の方は、お客様一人一人の体質や生活環境に応じた、「体質改善のためのプランニング」ができますので、自分の悩みや身体の不調などを本気で変えたい!自分には何が必要なのかを知りたい!という方は、一度体質改善プランナーのいるサロン様でカウンセリングを受けてみてください。

※カウンセリングが受けられるサロンは弊社までお問い合わせください


6.まとめ

ホルモン免疫栄養学

妊娠中の貧血予防には、適切な栄養摂取が重要です。鉄分と葉酸は特に注目すべき栄養素ですが、血液にかかわる栄養素」を全てバランスよく摂ることが大切です。


そのためには、きちんとした食習慣や自分の体の状態を知ることが大切となりますので、妊娠後ではなく、妊活の時点から意識して体と向き合ってみてください!