ホルモン免疫栄養学です。
この記事のタイトルにある「ファスティング」
言葉は知っているという方や、実際にファスティングをしたことがある方も多いと思います。
ファスティングは近年、ヨーロッパなどで「メスのいらない手術」と言われるほど高い健康効果に注目が集まっています。
日本では、様々なファスティング方法が提唱されていて、取り組みやすいライトな手法から、困難な手法まで多くの手法が存在します。
中にはファスティングを実践して体調を崩した経験をお持ちの方もおられることでしょう。
それは、「栄養学や生化学などの本来備わっている体の機能を考慮しないファスティング」なのかもしれません。
ファスティングは正しく行わなければ体に負担がかかる・・・
この記事では、ホルモン免疫栄養学が提唱する「糖新生ファスティング」について詳しく解説していきます。
1.糖新生ファスティングとは?
ホルモン免疫栄養学が提唱する、
生化学と栄養学の仕組みを最大限に生かしたファスティング方法
通常栄養学とは「食べる」ことによって体内で起こる化学反応を考察する学問ですが、「食べない」ことによる体内での化学反応もあります。
ファスティングについて10年以上研究し、様々なファスティング方法を考察した結果、最適なファスティング方法にたどり着くことができました。
それが「糖新生ファスティング」です。
私たちの体は、1日2日食べなくても生きていけます。
それは、「糖新生」を内々で行い、きちんと体の中にあるものを使ってエネルギー不足を解消できるからです。
この仕組みを生かした食事療法が糖新生ファスティングというわけです。
2.糖新生ファスティングの目的
ファスティングの目的は、「体内の大掃除」をすることです。
脂肪や老廃物、乳酸などの不要な物が多くなりますと、代謝の邪魔をして体調不良を起こしたり、美容や健康に悪影響をもたらします。
すなわち、
身体にとって不要な物を燃やしてエネルギーにすると同時に、体内環境をキレイにして、身も心も美しくすることが、糖新生ファスティングの終着点とも言える事です。
この糖新生ファスティングは、ホルモン免疫栄養学のノウハウをぎゅっと詰め込んだものであるので、きちんと理解して実践するときっと喜んでいただけることでしょう。
3.ファスティングがお勧めできる方
a. 体質改善を目指したい方へ
「体質だから・・・」とあきらめていたそのお悩み、問題は食生活にあるかもしれません。
長年の不摂生や食生活によって、身体に必要な物が不足し、不必要な物が過剰となってきますと、当然体調の変化も現れてきます。
身体に必要な栄養素が減ると、私たちが生きていくために必要なエネルギーを作る効率が悪くなりますし、不要な物が多くなってくると、エネルギーを作る妨げとなってしまいます。
糖新生ファスティングは、「体内の大掃除」
体質改善を目指すためには、必要な物をしっかりと取り入れて、不要な物を出して、体内環境を整える事が目的となります。
体内環境がリセットされる事により、身体のお悩みも改善される事がありますし、体調が良くなることを体感できると思いますので、体質にお悩みを持っていらっしゃる方も是非チャレンジして頂きたいと思います。
b. ダイエットやスタイルアップを目指す方
糖新生ファスティングのポイントは「筋肉を痩せさせずに、脂肪だけを減らす」ことになります。
もしも筋肉を落として痩せてしまったら・・・
筋肉は脂肪よりも燃えやすいので、筋肉を落とせば体重は簡単に落ちていきます。
しかし、筋肉を落として痩せてしまうと基礎代謝も落ちてしまいますので、痩せると同時に太りやすい体質となってしまいます。
その結果、リバウンドの原因や、みすぼらしい体型となってしまいます。
筋肉を維持して、脂肪を落としたら・・・
脂肪は筋肉よりも2割ほど体積が大きいのです。
そのため、脂肪が燃えると、筋肉に比べると体重の減少は大きくはありませんが、体積が大きい為、体形の変化が大きくなります。
具体的には、「ウエストがくびれた」「お腹周りがスッキリした」など。
体重があまり変わらなくても、体脂肪率が減るので、身体にとって余分な物だけが減って行っていることが分かると思います。
そして、筋肉量を維持する事で、基礎代謝も維持され、リバウンドしにくい体質へと生まれ変わらせることができます。
c. 妊活を始める方やこれから予定のある方
ファスティングは妊活をされている方、これから始めようと考えていらっしゃる方にとってもおすすめです。
妊娠準備期、妊娠、出産、授乳期は、母体だけでなく、赤ちゃんの分の栄養素までお母さんはとり入れていかなければなりません。
なので、栄養素の不足があってはいけないのはもちろん、赤ちゃんにとって不要となる栄養素を摂ってしまっていると、母体だけでなく、赤ちゃんにまで影響を及ぼしてしまいます。
お母さんより健康な赤ちゃんは生まれません!
妊活は、妊娠する事が目的ではあるのですが、お母さん、赤ちゃんにとって健康で安全にこの期間を迎えていこうと思えば、事前の健康的な体質作りや健康維持はとっても重要となります。
赤ちゃんを迎える母体だからこそ、糖新生ファスティングを行い、体内環境をしっかり整えていっていただきたいのです。
※妊娠期間中は糖新生ファスティングを行えませんので、妊活を始める方、妊活期間中に糖新生ファスティングをぜひ行って、体内環境を整えて頂きたいのです。
4.糖新生ファスティングの流れ
15日間で行う「体内の大掃除!」
糖新生ファスティングは15日間で行う栄養改善プログラムです。
理想の自分に近づくための栄養学的な緻密な計算のもと当プログラムは設計されています。
そのため、完全な糖新生ファスティングを実践するためには準備が必要です。
選べる3つのコース
糖新生ファスティングは、どなたでもご参加頂けるように、3つのコースを設定しております。
レギュラーコース 糖新生ファスティング(断食有15日間) 「結果重視の本気メニュー」
ライトコース 糖新生ライトファスティング(半断食有15日間) 「食習慣に自信がない方はここから」
ビギナーコース 美膳食 (断食なし2週間)「だれでも参加できる食習慣改善コース」
スケジュール
レギュラーコース
準備食 1日目~7日目
絶食日 8日目 9日目 朝 (計4食)
お粥 9日目 昼、夕
回復食 10日目~15日目
ライトコース
準備食 1日目~7日目
絶食日 8日目 朝 昼(計4食)
お粥 8日目 夕
回復食 9日目~15日目
ビギナーコース
美膳食 1日目~14日目
準備食(7日間)
糖新生ファスティングを行う上で、最も重要な7日間です。
準備食時には食べるものを統一し、栄養状態を狙い通りのコンディションへと導きます。
この期間の過ごし方で、ファスティングの良し悪しが決まってきます。
ファスティング日(絶食日)
糖新生をしっかりと起こす為に、4食(2食)抜きます。
ファスティング日には食べないことを栄養学として捉えます。
回復食
断食後の身体は吸収が良くなるため、急に普段の食生活に戻してしまうと身体に負担がかかってしまいます。
この時期の過ごし方で、ファスティング後の体調に影響が出ます。
飛行機が離陸する時、着陸する時でも徐々に高度を調整します。
準備食と復食には同じように体を糖新生に順応させる意味合いがあります。
5.ファスティング中の食事
ファスティング中の食事は「美膳食」をベースに、さらに動物性の食品を除いた食事を摂っていただきます。
そうすることで、体に必要な栄養素をしっかり補いつつ、負担も最小限に抑えた食事になり、糖新生の効果を最大限に引き出すことができます。
こちらが美膳食を考える際に参照いただけるPOPになります。基本的にはこの資料に掲載されているものから食材を選んで頂きます。
※ファスティング中はお魚は✖(ビギナーコース、魚ありコースを除く)なので注意してください。
6.NGフード
ファスティング中は、必要最低限の物だけ身体に取り入れ、不要な物は排除していきます。
そのため、糖新生ファスティング期間中は「NGフード」は食べない様にして下さい。
・糖質を多く含む食べ物や飲み物、菓子類
・小麦粉食品等のお米以外の主食
・糖度の高いお野菜
・果物
・揚げ物や炒め物といった油を使用した調理
・アボカドやナッツのような油分の多い食品
・カフェインを含む飲み物(コーヒー、紅茶、緑茶など)(ノンカフェインコーヒーを含む)
・炭酸飲料
・アルコール(ノンアルコール飲料を含む)
・たばこ
・わさび、とうがらし、こしょうなどの香辛料
・化学調味料や食品添加物
・動物性食品(肉や魚)
ファスティング期間中食事の注意点
・3食しっかり食べる
・生キャベツを中心に(1食当たり両手に1杯)
・味噌汁は具だくさんで根菜を中心に海藻も忘れず入れる ※油揚げはNG
・芋類は糖質が多い為、お味噌汁椀に入る量までにとどめる
・米粉などのグルテンフリー食品もNG
・煮物は調味料に注意
・飲み物は、水、ハーブティー、ルイボスティー、麦茶、ほうじ茶
・豆乳やスムージー、野菜の搾り汁、酵素ドリンクなどはNG
調味料について
塩、醤油、ポン酢、味噌、酢、みりん、塩麹
※ポン酢、粉末だしの素やだし醤油などは、化学調味料無添加の物を使用して下さい
※みりんと酢、塩麹は使いすぎに注意ください
油、油を含む物、マヨネーズ、香辛料、市販のドレッシングなど
なりたい自分になるために結果を出すためには栄養学的な理論通り忠実に行う必要があります。
2週間だけと割り切り、きちんと実行することにより最大限の結果を得ることができます。
7.糖新生ファスティングのコツ
目標を明確にしてファスティングを楽しむこと
ファスティングを行う理由として、ダイエット目的の方も多いとは思いますが、痩せ方にも注意が必要となります。
よく、体重計の数値だけを見て比較されがちではあるのですが、体重だけがすべてではありません。
綺麗なスタイルやきれいな肌質こそが、美しさと言えますし、美しく居続ける為には美しくいられるための体質が必要です。
そのような体質をつくる為にはどうすればよいのでしょうか?
体内環境を整えるのは「食事」です。
ファスティング食は、美容と健康に必要な栄養素を豊富に含んだ食品ばかり取り入れます。
良いものをしっかり取り入れて、不要なものは取り入れない。
だから体は変わらざるを得ないわけです。
低血糖を楽しむ
頭痛・眠気・だるさ・吐き気・手足の冷え・めまい・冷や汗・腹痛など様々症状が起こることがあります。
これだけまともな食事でこのような症状が出るのは普段のライフスタイルに問題があったということです。
身体にとって不要な物へそれだけ依存していたともいえます。
顕著にみられる体の変化を知ることも、糖新生ファスティングの楽しさでもあります♪
低血糖症状は何時起こるかわかりませんので、念のためこの期間の自動車の運転などお控えください。
NGフードは1口でも摂らない
15日間という限られた期間は一切の余分なものを排除します。
健康食品やローカロリーだから良いだろうという先入観を失くし、NGフードを摂らないようにしてください。
「1口ぐらい・・・」と魔が差すかもしれませんが、せっかく糖新生を最大限起こす流れがあるので、1口食べた時点で、血糖値のコントロールもリセットされてしまいます。
ファステング期間は割り切って挑みましょう。
ファスティング当日はゆったりと過ごす
ファスティング当日はいかにリラックスできるかが重要です。
出来るだけゆったりと過ごす事により、糖新生をしっかりと起こさせます。
お仕事などでアドレナリンを使ってしまうと、血糖値も上がってしまいますので、お休みが取れる日か、セーブできる日がお勧めです。
ファスティング日はゆっくりとウォーキングする
ファスティング日は、脂肪を燃焼させていますので、ゆっくりとウォーキングを行う事によって細胞が活性化され、糖新生をより効果を発揮する事が出来ます。
激しくカロリーを消費すると低血糖の危険性が増しますので、お散歩気分でゆっくりと歩く事がポイントとなります。
ファスティング当日のお風呂は短めに
シャワーだけだと交感神経が優位になり、血糖値を上げやすくなります。
ゆっくり湯船につかることお勧めします。
また、お風呂の温度が高すぎるとこれも交感神経を刺激しますので、ぬるめの温度帯で入浴するようにしましょう。
ファスティング当日の就寝時の備え
就寝時は食事を摂りませんので、「低血糖症状」が出やすい時間でもあります。
ファステング指導者の指導の下、枕元に携帯電話、水分などを手の届くところに置いて就寝して下さい。
ファスティング明けのおかゆは水分多めに
お粥の日は水分多めのお粥をゆっくり良く噛んで食べてください。
3分がゆくらいがおすすめです。どんぶり2杯まで食べても大丈夫です。
1年に3回チャレンジして下さい
糖新生ファスティングは継続して実践していくことで結果が増してきます。
特に、3回目から大きく実感される方が多いです。
・持病をお持ちの方
・治療中・服薬中の方
・肝機能に問題がある方
・妊娠中の方
・高校生以下のお子様
7.糖新生ファステングに参加できない方
・持病をお持ちの方
・治療中・服薬中の方
・肝機能に問題がある方
・妊娠中の方
・高校生以下のお子様
上記に当てはまる方は参加できませんのでご注意ください。
8.まとめ
・ホルモン免疫栄養学が提唱する生化学と栄養学に基づいた食事療法メソッド
・15日間かけて、体の中を「大掃除」するファスティング
・瘦せるだけではなく、内側から体を美しくさせるのが目的
・初心者でも食事改善プログラムから気軽に参加可能
生化学と栄養学の仕組みを最大限に生かした、他にはない唯一無二のメソッドとなりますので、ぜひこの記事を参考にして、糖新生ファスティングにチャレンジしてみてください!